シュジンの週末
3週目 ⇒ 悪夢の掃除!


結局の所、勇者にはなれないのだと結論付けた。


それは一つの夢だった。


基本的に問扉を閉ざし、お菓子でも食べながら暮らしていた僕は、今よりずっと背も低くて。


だから、ふと外に出たとき、なにか背丈の無さ出困ることがあり、わんわんと泣いていた。


そこで助けてもらったのが、きっかけだった。


人から外れて背が高く、大人っぽい雰囲気があった彼に、少しでも近づけたらなと思った。


……実態は自分で美化したのと少し、いやかなり違っていた気もするが、それでも……憧れていた。


「……あ、ありがとう。⬛⬛⬛くん」


仮想空間の中で勇者を名乗れたのは、そういう思いが理由だったのだろう。


夢のような経験だった。空想に描いた剣と魔法の中で、憧れた役割になれたのは。


夢は覚めるのも早かった。


街から出てから六日、吸血鬼討伐の依頼だった。


腕から流れる血を見て、僕は感染を知った。


聖なる勇者ではなくなった。魔なる者は相見えない。その資格がない。


世界の歪みによってつまはじきになった僕は、三人の話し合いの結果で、いなくならされることとなった。つまり。


僕は走った。日差しも人の目も何もかもを避けて、夜の泥の中を走り回った。記憶も掠れて消えるまで。


だから、倒れていたなきがらを誰かであると認識することはできなかったけれど、


「名前、わかんないの。……そう、じゃあ、ジュウシャで」


「僕がシュジンで、お前がジュウシャ。……いいかもね、それで」


帰ったらどれだけの時間が経っているのだろう?


現実にも、空想にも、居場所があるのかわからない。


なら、



「遊ぼう、まだ、二人で。」