4週目 ⇒ 悪夢の掃除!




ふたりの子供はチケットを握りしめ、遊びまわった。
家族みんなで、ということはあるけれど ともだちふたりきりで 遊園地だなんて。
まだ幼いふたりにはとびきりの『冒険』だったのだ。
前日に話し合って、二人はかれらなりの計画を立てていた。
その中でいちばん重要な位置に据えられたのが、このアトラクションに乗ることだった。

それはちょっと目新しく、斬新なコンセプトで 日々大勢のひとびとを楽しませていた。
『ゲームの世界に入り込んで 村人に 兵士に 魔王に 勇者に! なりたい自分になってみませんか?』
それはリアルでファンタジーなごっこ遊び。つかの間の非日常。 そのはずだった。そのつもりでいた。
大盛況だったアトラクション。 こどもがひとり、ふたり 消えてしまっても だれも気付くはずもなく。

『ロール/プレイング/ロール/ゲーム』。
それはちょっと誰かを楽しませたいだけのアトラクションで、
誰かを確かに笑顔にできたごっこ遊びで、
誰が作り出したかなんて永遠にわからない怪異。
今はもう捨て置かれた遊園地で、
取り込まれた子供達は 永遠に永遠に遊んでいる。
己が何者だったかもわすれたまま。